両手で別の音を出す楽器(例えばピアノやアコーディオンなど)を練習していて
「右手と左手で違う動きをするなんて無理!」
と感じたことはありませんか?

「自分には音楽の才能が無いんだ…」
「子供の時から練習をしていないと出来るようにはならないんだ…」
そう思うかもしれません。
しかし,それは単に落とし穴にはまっているだけで,そこから抜け出すことが出来るとすぐに右手と左手を両方動かせるようになります。

意識を変えると体の動きも変わってくるんですよ。人間の体って不思議です。
どう練習すれば右手と左手を別々に動かせるのか,不思議でたまらないあなたにとって,この記事は突破口を見出してくれることでしょう。
そもそも日常生活で両手が同じ動きをすることは少ない
自分の生活を振り返ってみてください。
ご飯を食べる時を振り返りましょう。
まずお箸やスプーンを手に取り,反対の手で食器を持ちます。
すでに左右違う動きをしていますよ。

ペットボトルの蓋を開けてください。
片方の手でペットボトルをしっかり掴み,もう片方で蓋を掴み,ぐっと捻りますよね。
やっぱり左右別々の動きをしていますよ。

そもそも,日常生活では右手と左手を同じように動かす場面の方が少ないのです。
あなたも左右の手で異なる動きをすることが出来ているはずです。
右手と左手を別々に動かせないから,才能が無い!なんて考えるのは間違ってると分かってもらえましたか?
では,楽器の練習になった途端に難しく感じるのは何故でしょうか。
それは,右手と左手を別々に考えて後から合わせようとしているからです。
練習方法が合っていない可能性
人間には個人差があります。
教本通りに練習をやっているのに上達しない。
教室の先生の言う通りに練習しているけどなかなか弾けるようにならない。
良くあることです。
先生もあなたも悪くありません。
練習方法があなたに合っていないだけなのです。
例えば,右手の練習をして弾けるようになったら左手の練習をして,というやり方をしていませんか?要するに,片方ずつ練習して後から合わせて弾くという方法です。
実は,この練習方法は人によっては,かなり効率が悪いと言われています。

これって,子供のころからピアノに慣れていて,左右別の動きをすることに何の抵抗もない人向けの練習方法なんですよね。
両手一緒に練習してみよう。
右手と左手で別々の動きをすることが難しい,それなら「はじめから右手と左手セットでおぼえる」ことをおすすめします。
先ほどの例を思い出してください。
ご飯を食べる時,ペットボトルの蓋を開ける時,
これらは右手と左手あわせて1つの仕事をしていると言えます。
楽器の演奏もこれと同じで,右手と左手をセットで働いているイメージを持って練習します。
右手と左手を別々に練習するメリットとデメリット
メリット:楽に練習が出来る
右手と左手を分けて練習することで,音の数を減らすことが出来るので,楽に練習することが出来ます。楽に練習出来るので細かいところまで気を配ることが出来ます。
デメリット:右手と左手を合わせる練習が難しい
右手と左手が独立している状態なので,左右で違う動きをすることに慣れていないと合わせて弾くのは難しいです。

子供の時からピアノをやっている人は,この方法で練習している人もそこそこ多い気がします。音符が多くて難しい曲はこの方法の方が練習しやすいかもしれませんね。
右手と左手を両方一緒に練習するメリットデメリット
メリット:弾けるようになるまでが早い
はじめから両手で練習しているので,合わせて練習する手間が要りません。最終的に弾けるようになるのはこちらの方が早いと思います。
デメリット:練習始めが1番苦労する
両方を一緒に練習するということは音の数は左右別々に練習するときに比べて多いことになります。多くの音を処理しないといけないので最初は苦労すると思います。

右手と左手を合わせる,という概念を取っ払いましょう。
はじめに苦労するか,後から苦労するか
私の勝手なイメージですが,右手と左手を別々に練習した時と一緒に練習した時の,時間と達成度の関係は次のようなグラフになると考えています。

別々に練習した方が音の数は少ないので,はじめは簡単です。
しかし,後から右手と左手を別々に動かすという難しい作業が待っているので,習得ペースは落ちます。
はじめにも言いましたが,個人差がある問題なので全ての人に当てはまるわけではありません。しかし,右手と左手を別々に動かせないと悩んでいるなら,試す価値はあると思います。
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