
アコーディオンの練習を始められたのはいいけど,最近スランプなんだよねー思ったように弾けない…

大丈夫です。落ち着いて1つひとつ確認していきましょう。
楽器を弾いていれば,スランプに陥ることは誰でもあります。
特に独学の場合は,頼れる人がいないので,余計にモチベーションが下がります。
そして次第に楽器から離れてしまう,という悲しいことも起こりうるのです。
スランプは誰にでもある,ということを頭にいれて次の項目を確認していきましょう。
まずはどういう調子の悪さなのかはっきりさせる
一言で調子が悪い,といってもいろいろな調子の悪さがあります。
これはアコーディオンだけでなく,ピアノやギターなどの様々な楽器でも同じことが言えるのですが,身体的な面と精神的な面の不調に分けることが出来ます。
例えば,弾いていて体が痛い,指が痛いなどは身体的な調子の悪さです。
一方で,同じ箇所でミスタッチをする,というのは精神的な調子の悪さと言えます。
ここで言う精神的不調とは,心の病という意味ではなく,脳内で起こっている不調という意味です。
身体的不調
アコーディオンは特に普段使わない筋肉を使う楽器なので,身体的不調が出やすい楽器です。
身体的な不調が出た場合は,まずは練習量を減らしましょう。
全く楽器に触らなくなると,どんどん忘れてしまうので,最低限の練習にとどめます。
腕や肩が痛い場合

アコーディオンを弾いている人は起こりやすい不調です。
腕や肩が痛い場合は,蛇腹の操作を無理にやっていることが多いです。
アコーディオンの左手ベース部分は思ったよりも重量があります。
無理やり動かすと,痛める原因になるのでやさしく動かしましょう。
無理に押し引きしなくても,鍵盤を押した状態で,そっと蛇腹を開く方向や閉じる方向に力を加えると音はなります。
左手ベース部分の重さを利用した蛇腹操作を心がけてください。
指や手首が痛い場合

指や手首が痛いのならば,腱鞘炎の疑いがあります。治るまで練習量を減らしてください。
右手か左手かどちらか片方が痛い場合は,痛くない方の練習のみにしても大丈夫です。
予防しましょう
・無理に鍵盤を叩かないように心がけましょう。
手首が痛い場合は,鏡で自分の演奏する姿を見て,無理に手首を曲げていないか確認してください。
・しっかりと指を温めてから弾くようにしましょう。
練習後も温めると効果的です。
・楽器に問題がある場合があります。あまりにも鍵盤が重いと怪我の原因になるので,またすぐに指が痛くなるようなら楽器店で調べてもらいましょう。
精神的不調
身体的不調は時間が経つと治る(時間が解決してくれる)のに対して,精神的不調は時間が経っても治らない(意識して治す必要がある)場合が多いです。
同じ箇所でミスをする
ミスをする,というのはより細かく言語化すると「思った所とは違う鍵盤を押してしまう」ことを指します。
これが1回だけの出来事ならまだ良いのですが,何度も同じところで間違えるということは,「間違った鍵盤を押す」ことが癖になっている可能性が高いです。
それでまた弾きなおして,しばらくしたら同じミスをする,これの繰り返しです。
まずは,間違って弾く癖を治す必要があります。
間違って弾く癖がついている箇所の脳内データを上書きするイメージです。

テンポをゆっくりにして,ミスをした部分を正しいように弾きなおしましょう。(部分練習)
それを繰り返して,少しずつテンポを元の曲と同じまで戻します。
そうやって上書きが完了したら,テンポを落として通して弾きます。
上手く上書きが出来ていれば,ミスをすることなく弾けるはずです。
またミスをしてしまったら,もう一度テンポを落とした部分練習をやってください。
まとめると
テンポを落とした部分練習
→元のテンポで部分練習
→テンポを落とした通し練習
→元のテンポで通し練習
です。

自分の間違った癖を正しい情報に上書きすることが大事!これはスランプの時に限らず日頃の練習でも活きてきますね。
テンポが安定しない(指が滑らかに動かない)
16分音符が連続しているような,速い曲を練習している時に起こりやすい不調です。
しかもテンポが安定しないことは自分では感じにくい症状だったりします。
録音してみて,全然スムーズじゃないな,と気づくことが多いのです。
今日は指が滑らかに動いてくれないな,と自分で感じたときは重症化している可能性があるので,ここでしっかり治しておきましょう。
同じ箇所でミスをする時の練習と似ていますが,やはりテンポを落として練習することが重要です。
そして最も重要なのが,メトロノームを使うことです。
テンポを十分に落として,ゆっくりメトロノームに合わせて練習します。

め,めちゃくちゃ難しい…すぐテンポがずれる…

テンポを変えても一定のリズムで弾けないなら,日によって調子の良し悪しで指が動かなくなる可能性が高いですよ。
一定のリズムで弾けるようになったら,メトロノームに合わせて少しずつテンポを元に戻していきましょう。
まとめ
身体的な不調であっても,精神的な不調であっても,焦らないことが重要です。
絶対に治すことが出来るので,ゆっくり頑張りましょう。
地道な練習が1番の特効薬です。

プロでもスランプに陥ることはあるみたいですよ。焦らずに,焦らずに。
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