
アコーディオンの左手って難しくない?どうやって練習すればいいの?

アコーディオンを独学で練習する人がぶつかる壁の1つですね。段階を踏んで練習すれば大丈夫ですよ。さっそく見ていきましょう。
ヤフオクなんかを眺めていると,たまに「挫折したので楽器と教本を一式お譲りします」と書かれてアコーディオンが売りに出されているのを目撃します。
なんとも言えない,やるせない気持ちですね…
私は,アコーディオンの難しさは,
・右手,左手,蛇腹,の3つを同時に動かさなければならない点
・左手のベース部分が見えない点
にあると思います。
今回は,ベース部分をどう練習すれば良いのかお話します。
手探りで演奏する難しさ
ピアノは弾いている両手を目で確認することが出来ます。
ギターはどこの弦に触れているか見て確認出来ます。
しかし,アコーディオンの左手は,全く見えないのです。


私も,アコーディオンを最初に手にしたとき,「これはとんでもない楽器に手を出してしまったのではないか」とビビりました。しかし,今では自由に思った音を出すことが出来ます。
この,見えないという壁を高く感じて挫折してしまう人は少なくないです。
しかし正しい練習をすれば,この見えないベース部分を攻略することが出来ます。
ベース部分の正しい練習方法とは
左手が難しいと言っている人の大半は,いきなり弾こうとしています。
見て確認できるなら,いきなり弾き出してもゆっくりなら出来るでしょう。
しかし,見えないのですから,そこはしっかりと手順を踏む必要があります。
急がば回れです。早く左手のベースを自由に使いこなしたいならば,基本に忠実に行ましょう。
1.中心となる指は薬指
アコーディオンの左手で最も重要な指は,どの指でしょうか。
正解は,薬指です。
今からボタンの場所を探す時は,必ず薬指で探すことを心がけてください。
特に初心者のうちは,徹底しましょう。
2. 基本ポジションを覚える
基本ポジションを覚えるとは,「いつでもこの場所に戻ってこれるようにすること」です。
いきなりですが,パソコンのFとJのキーボードを見てみましょう。
触って分かるような,何かしらの突起がついていると思います。
これは,手元を見なくても,いつも同じ場所に手を置けるようにつけてあります。
この場所をタイピングではホームポジションと呼びます。
このホームポジションに手を置いていると,それぞれのキーの位置関係がいつも同じなので,文字を打つにしたがって場所を覚えてきます。
いずれは,ほとんど見ることなく(チラチラ確認する程度で)文字を打つことが出来るようになるのです。
アコーディオンの左手にもホームポジションが存在します。
まずはこの場所を確実に探し当てられるようにすることから始めます。
一般的に3箇所あります。(楽器によって,たまに異なる場合があります)

上

真ん中

下
このたくさんのボタンの中で,3つだけ触って分かるようになっているボタンがあるのです。
凹んでいたり,飾りが埋め込まれていたりします。
薬指で触って探してみましょう。
その3つは,一般的には上からミ,ド,ラ♭です。

濃い丸で描かれている場所が,触って分かるボタンです。
自分が持っている楽器が,別の場所に印がついている場合は,この配列表に分かるように書き足しておいてくださいね。
3.指の形を覚える
ドを薬指で触りましょう。次はミ,その次はラ♭,そうやってこの3つの場所を自由に行き来出来るようになったら,次の段階です。
指の形を覚えましょう。
まず覚えるべき指の形は,2つです。
斜め型とまっすぐ型です。(言葉は適当です。意味がわかればそれで良いです)

薬指でド,中指でCメジャーの形

薬指でド,中指でソの形
今,自分がどちらの指の形になっているかを把握出来るようになりましょう。
まとめ
・薬指で基本ポジションを探せて,
・3つの基本ポジションを自由に行き来出来るようになり,
・薬指を基点に,中指がどこにあるかを把握する
この3つが出来て初めて,スタート地点に立つことが出来ます。
間違った練習
×すぐに基本ポジションを探し出せない状態で,曲の練習を始める
ベースのベルトに手を入れ,すぐに基本ポジションに手を置くことが出来る,という状態になる前に曲の練習を始めると,変な癖がつく可能性があります。
例えば,せっかく見つけた基本ポジションを見失いたくないがために,空気抜きボタンを押さずに和音を鳴らしながら蛇腹を閉じる人がいます。
空気抜きのボタンを押すためには基本ポジションから一度手を離す必要があるので,もったいなく感じるのでしょう。
気持ちは分からなくはないですが,蛇腹を元の位置に戻す度にジャーーーンと音を鳴らすのはかっこ悪いのでやめましょう…
×薬指以外の指で基本ポジションを探す
基本ポジションがどこにあるのか分かればいいと思い,ベースのボタンを適当に触って,たまたま触れた印を頼りに基本ポジションに手を持ってくるのはよくありません。
必ず,薬指1本で探し出せるようにしましょう。
他の指で探して良いのは,もう少し後の段階です。
×鏡を見ながら基本ポジションを探す
見えないからといって鏡で確認しながら基本ポジションを探す練習をするのは時間の無駄です。
鏡が無いと探せなくなってしまいますので,結局曲を弾けるようになりません。
最初から見えなければ,人間は適応していくものです。
楽をせずに,薬指に神経を集中させて探し当てましょう。
最後に
いきなり曲の練習を始めるのではなく,基本ポジションを探す練習や,基本ポジションを移動する練習,指の型を交互に変えてみる練習をすることによって,ベースの習得の早さがかなり変わってきます。
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