
アコーディオンって大きい楽器だと右手は41鍵あるんだよね?ピアノは88鍵だから,かなり音域って狭いんだね。

確かに,フルサイズと呼ばれているアコーディオンの鍵盤の数は41鍵です。でも,音域が41鍵分という訳では無いんですよ。
アコーディオンはコンパクトで持ち運べるというメリットがある代わりに,鍵盤の数はピアノよりか少なくなってしまいます。
88鍵もあるアコーディオンなんて弾けたものではないですよね…
合奏用のアコーディオンは,複数人で弾くことを前提としているので,音域はその鍵盤の数だけですが,独奏用のアコーディオンはある機能がついているのです。
それが,音色切り替えスイッチです。
スイッチの数が少ない楽器は音色が変わるだけのものもありますが,スイッチの数が多い楽器は,このスイッチで音域を変えることが出来ます。
右手の音域
独奏用アコーディオンには,音色切り替えのスイッチがあります。
音色の切り替わり方は,以下の記事を参考にしてください。
HMMLリードの話のところです。
さて,この記事の繰り返しになりますが,HMMLのリードを搭載している楽器は,おおよそ以下のように音色を切り替えることが出来ます。
・バス L
・バンドネオン ML
・アコーディオン MML
・ハーモニカ HML
・オルガン HL
・マスター HMML
・ミュゼット HMM
・ヴァイオリン MM
・クラリネット M
・オーボエ HM
・ピッコロ H
HとMとLという3種類のリードの組み合わせで構成されているのが分かると思いますが,この3種は1オクターブずつ音域が違います。
つまり,バスL,クラリネットM,ピッコロHは,音色は同じ(単音)で音域だけが違うのです。

41鍵の場合は,1番低い音がファ,1番高い音がラで,このような音域になっています。
Mリードだけだと41鍵分の音域しかありませんが,スイッチを切り替えることで1オクターブ低い音から1オクターブ高い音までの音域をカバーできるのです。
左手の音域
左手のベース部分の音域は,実は楽器によって結構異なります。
スイッチの数も2個〜6個以上と幅広く,単音のベースは高さが異なるリードが同時に鳴る楽器が多いです。
参考までに,私が持っている2つのアコーディオンは,同じメーカー同じ型番ですが,5セットのリードのものと3セットのリードのものがあります。
ベース部分は1セットは1オークターブ分の音域ですが,おそらく音域を気にすることは無いと思います。
最後に
上級者になると,演奏途中に素早くスイッチを切り替え,音色を変えたり音域を変えたりします。
様々な機能が詰まったアコーディオン,工夫次第ではいろいろな楽しみ方が出来そうですね。

リードが多いほど,スイッチの数が多いほど,いろいろな音が出せて楽しいですが,楽器は重くなります。そこは一長一短ですね。
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